「モチベーション」ほど使いどころに迷う言葉はありません。
今日はモチベーションが高いから、いい制作物ができそう。
今日はモチベーションが低いから、うまく作れなそう。
言葉にすると、とても違和感を感じます。
その日の気分次第で制作物クオリティが左右されるのでは、社内の人間もクライアントもたまったものではありません。
これは持論というか(異論はたぶん認められないのですが)、やはりモチベーションで仕事をしてはいけないのだと思います。モチベーションが高かろうが低かろうが、仕事は仕事です。気分で仕事はしないし、感情を介入させる余地はないと思います。
褒められようが、貶されようが、どんなときでも自分が出せる最高のパフォーマンスを発揮しなければいけないはずです。
…とはいえ実際問題、気分の上がり下がりはいつも突然やってくるものです。
今回はモチベーションの振れ幅を減らすために、僕が普段から意識していることをまとめてみました。
お酒の力を借りない
お酒の席でモチベーションを上げたがる人がいます。上司が部下に対して悩み相談の場として席を設けたりするのがそれですね。
僕は飲みの席は好きですが、モチベーションを上げるためにお酒は不要だと思っています。
なぜなら即効性はあっても持続性がないからです。
一時的に上がったモチベーションはせいぜいもって1日、2日。消えたモチベーションを取り戻すためにアルコールを利用していてはお金も時間も消えていきます。
また経験上、他人から与えられたモチベーションは長続きしません。自分の腹に落ちて習慣化されて初めて身になるものだと思っています。
悩む時間を減らす
「決断疲れ」という言葉を知っていますか。
決断疲れとは『意思決定を長時間繰り返した後、個人の決定の質が低下する現象』のことです。
食べ物を選ぶときも、服を選ぶときも、電車のどの車両に乗るかを選ぶときも、人は必ず大なり小なりの決断をしています。この決断疲れを極力回避することで、モチベーションを一定に保とうという魂胆です。
具体的には、
服装に迷わない→同じ服をローテーションさせる。
食べ物に迷わない→朝は必ずご飯と味噌汁と納豆。自分で料理はしない。
SNSを見る時間を減らす→他人と比べない。
などなど。
その他にも必ず毎日取る行動(歯磨き、髪を乾かすなど。順番に至る全て)はなるべく変化がないようにルーティン化する努力をしています。
自分をメンテナンスする
瞑想でもスポーツでも、自分を振り返る時間は必要です。
自分の性格を知ること、喜怒哀楽をどのポイントで感じるのか。これらを知っているとものすごく強みに変わります。(エニアグラムという性格診断がおすすめ)
僕は週末に10kmのランニングをしますが、1時間みっちり自分の時間を過ごすことで、いま何を考えて、どのような問題を抱えているのかを確認することができます。健康のために走るというよりは、もっと深く、自分のために走っているという感覚に近いです。
デザインに触れ続ける
スポーツだと1日休むと感覚を取り戻すために3日はかかると言われています。デザインも同じで、一度休んでしまうと感覚を取り戻すために時間と労力がかかります。
よく生活レベルにまで落とし込もうとか、歯磨きするレベルで習慣化しようとか言いますが、まさにあの感覚が欲しいです。
歯磨きのときに「今日は気合入れて、歯を頑張って磨くぞ!」とはなりませんから、仕事も歯磨きレベルまで到達すれば最強だと思います。
モチベーションに頼らず過ごす方法
とにかくメンタルを一定に保つこと。これがモチベーションに頼らない一番の方法だと思います。
もっとロジカルに、ときには湧き立つ感情に蓋をして仕事に取り組む必要があるのかもしれませんね。