こんにちは、走るとり(@hashirutori00)といいます。
現在、都内でWebデザイナーとして働いています。
Web制作会社に勤めてもうすぐ2年が経とうとしています。
Web制作会社ではどんな仕事をして、どんなことを学べたのかを経験ベースで振り返っていきます。
これからWebデザイナーを目指している、転職を考えている人の役に立てたらいいなと思います。
やってきた業務
現在、マーケティング会社のWebデザイナーとして働いています。
マーケティング会社って何するの?といえば、Webサイト制作はもちろん、ECサイトやモールの運営も行い、コンサル業務まで行っています。
売上の大部分を運用・保守が締めていて、新規制作から運用まで長く携わるクライアントが多いです。
その点を踏まえて、Webデザイナーとしてやってきた業務を振り返ると下記のようになります。
大カテゴリー
・コーポレート制作改修(業務割合:★)
・自社サイト、採用サイト制作(業務割合:★)
・ECサイト更新業務(業務割合:★★)
・楽天市場なのどモール運営(業務割合:★★★)
小カテゴリー
・フライヤー制作(業務割合:★)
・パンフレット制作(業務割合:★)
・商品画像制作(業務割合:★★)
・下層ページ制作(業務割合:★★)
・LP制作(業務割合:★★)
・バナーデザイン(業務割合:★★★)
・各クライアントの社内MTG(業務割合:★★★)
・商品ページ拡充(業務割合:★★★)
会社の特性
いまの会社はほぼ直クラで、制作から運用までをワンストップで行う会社です。
ゆえにゼロベースからサイトを立ち上げることよりも、作ったあとのページ改修・拡充業務が多いです。
携わるクライアントは多岐にわたり、製薬会社、結婚式場、雑貨、飲食など幅が広いです。
またWebだけではなく、フライヤー、パンフレットなどの紙媒体の制作依頼も来ます。
外部に委託することは基本的にないので、デザインもコーディングもトータルでスキルが求められる会社です。
ここでの良いところは多くのクライアントに携わるので、必然的にさまざまなテイストでデザインをすることができるということです。逆を返せば日々マルチタスクでこなさないと納期に間に合わない!ということもあります。
マーケティング会社のデザイナーという点から、ただ作るのではなく、結果につなげるという意識は社員全体で高いと思います。
単純に見た目がいいデザインよりは(もちろん見た目はかなり大事)、数字が上がらないと作っても意味がないよね?っていう精神が強いです。ときにはアップを優先するために「この部分は先に出しちゃおう、ほかは後追い対応で」というシーンもあります。
あと現在の会社では分業制は敷いておらず、デザイナーはデザイン・コーディングの両方をこなしています。
ただし片方の領域の方が得意という場合に関しては、仕事の割合が調整されることがあります。
僕も入社当初はデザイン業務が多く、8:2くらいでしたが、今は6:4くらいの割合になったかなと思います。
学べたこと
未経験だった頃はとにかく知らないことが多かったです
・floatは知っているけどflexboxは知らない
・XD使ったことない
・ピクセルを意識してカンプを作ったことがない
・パンフレットを作ったことがない
・そもそもECサイトが何かわからない
今でもよく入社できたなと思います。
それが今では先に書いた通り、多くの仕事に携われてきたのはすごく運がよかったなと思います。
会社に入ったことで実務でデザインができたことはもちろん、数字への意識も高まってきました。
最近ではコロナ禍の影響を受けてEC需要が高まり、売り上げが一気に跳ねたクライアントもいます。
TVに取り上げられた商品が、放映直後に在庫切れになったりなど、世間の動きに合わせてモノが売れていく様は見ていてとても面白いです。
ちなみにいまの会社はマーケティング会社であってデザイン会社ではありません。
デザイン会社のように奇抜でセンス溢れるデザインや、ヌルヌル動きまくるサイトはもしかしたら作れないかもしれません。
ですが、デザインとマーケティングの視点を掛け合わせていくことで、ほかのデザイナーと差別化でき、またデザイナーとして生き残っていける術が身に付くのかなと思っています。
理想とのギャップ
Webデザイナーになってから、ときには理想と現実のギャップに悩んだこともあります。
入社したばかりの頃、ゴリゴリにサイトデザインをするのかと思いきや、作るのは大量のバナーでした。
一時期はずっとバナーデザインばかりをやっていて、「本当にこのままでいいのか?」という気持ちに悩んだ時期もありました。
業務の性質上、ECサイトやモールのセール対応が非常に多く、単純作業ばかりなのに残業は少なくないし、スキルが上がっていく自覚も持てませんでした。クオリティよりも早さを求められているようで、それに慣れていく自分も嫌でした。
自分は本当にWebデザイナーになれたのだろうか、この会社にずっといてもいいのだろうかと、とことん落ち込んだ時期もありました。
しかし歴を重ねていくなかで徐々に業務範囲が広がり、サイト全体に関わる機会が増えてきたことから少しずつ意識が変わってきました。
バナーや更新業務をこなしてきた点の部分が、2年目以降でようやく線になっていく感覚が味わえています。
他人と自分を比べるから理想とのギャップに悩むわけで、きっと大半のデザイナーがその悩みを抱えているのではないかなと思います。
会社ごとに求められるスキルも身につくスキルも違います。やりがいだって千差万別で、他の会社で働くデザイナーと自分を比較するのは、あまり意味がないんじゃないのかなと。最近ようやく思えるようになってきました。
会社の規模と実情
社員数は20名未満で、その中でもデザイナー、ディレクター、営業と部署が分かれています。
小さい会社ならではの広く業務に携われるのはメリットだと思います。
仕事以外の雑務も自分たちでこなすことは多いですし、社内美化など細かなところに気がつく人は重宝されたりします。
社内での意見が通りやすいのも小さな会社の特徴ですね。
一方で社員数が少ないので、一人に求められる業務量は多いです。
つまづいて分からないことを自力で解決しなければならないタイミングもしょっちゅうあります。
残念ながら「聞けばすぐ答えが返ってくる」「教育体制が整っている」この二つを期待していると、それが幻だったことに気づくのにそう時間はかからないはずです。
正直、小さな会社なので、叩けば舞うホコリのように粗を探せば無数に出てきます。
あまりにも間近で起こるアクシデントに、一時期は会社を去る人が後を絶たなかったりもしましたが…それも小さな会社あるあるだと思います。
そこをどう解決していくのか、大変さはありますが大手では経験できない問題解決力が身につくと思っています。
会社がしっかりしていないと捉えることもできますが、小さな会社なので自分がしっかりすればいいと考えることもできるわけです。
「イヤだから辞める」という選択肢もあるし、「私が会社を変えていく」という選択肢も取れます。
よほどのブラックではない限り、問題に真摯に向き合うことはどの方面でもプラスに活きるはずです。
人数が少ないからこそ求められる問題解決力、そこをチャンスと捉えるかどうかは本人次第だと思います。
とはいえ綺麗事ばかりではなく、ときには逃げ出したくなりしんどくなることは多いでです。そういうときはアニメを見たり、赤ワインを飲んだり、10時間眠ったり、自分なりにストレスマネジメントを工夫しています。
まとめ
入社してからもうすぐ2年ですが、そんな実感も湧かず、人の一生は秒で過ぎていくのかなと儚い気持ちに浸ることも増えました。もうすぐ秋ですね。
まとめとしてWeb制作会社(マーケティング系)に入ると
・EC、モールをメインに幅広いデザイン業務に携われる
・セール対応など世間の動向を知りながら、数字を意識するようになる
・バナーデザインなど単調作業は多いが、サイト全体を意識すると捉え方が変わる
・ゴリゴリのデザインよりもスピードを求められることが多い
小さな会社だと
・仕事以外で気遣いができる人は重宝される
・会社の粗に気づきやすく、問題解決力が求められる
といったところです。
最近は転職も視野に入れていたので、自分の会社を改めて振り返るいい機会になりました。
また経験を重ねればいろいろ見えてくるところがあるかもしれませんが、いったんはこんな感じです!
それではまた。